专利摘要:
第1の構成要素16と第2の構成要素14との間で振動を減衰する装置22であって、第1の構成要素16に接続されるように構成された受容部材24と、受容部材24の内側に配置された第1の永久磁石26と、受容部材24の内側に第1の永久磁石26と直列に配置された第2の永久磁石28と、受容部材24に摺動可能に取り付けられるとともに、第2の構成要素に係合するように構成された第1の端部と、受容部材24の内側で第1の永久磁石26に隣接した第2の端部と、を有する係合部材と、を備えている。第2の永久磁石28は、第1の永久磁石26の対面する磁極と反発し合う磁極を有する。
公开号:JP2011505308A
申请号:JP2010535933
申请日:2007-11-30
公开日:2011-02-24
发明作者:ジェイ. エリクソン,リチャード;ミヘクン ミラー,ロビン
申请人:オーチス エレベータ カンパニーOtis Elevator Company;
IPC主号:B66B11-02
专利说明:

[0001] この発明は、第1の構成要素と第2の構成要素との間での振動減衰に関する。より詳しくは、本発明は、エレベータかごを案内するガイドレールからかごへと伝達される振動を減衰するように構成された永久磁石ダンパに関する。]
背景技術

[0002] 典型的なエレベータシステムは、エレベータ昇降路内のエレベータかごとカウンタウェイトとを含み、これらがホイストロープ両端に吊り下げられている。ある種のシステムでは、エレベータかごがかご枠に取り付けられ、このかご枠にホイストロープが取り付けられている。またエレベータシステムは、昇降路の全長に亘って延びるガイドレールを有し、このガイドレールは、昇降路の両側に取り付けられている。1組のローラガイドがエレベータかごもしくはかご枠に取り付けられており、昇降路内でガイドレールに沿って昇降するように、かごもしくはかご枠を案内している。]
[0003] エレベータシステムにおけるエレベータかごの乗り心地品質には、いくつかのファクタが影響を与える。1つのファクタは、昇降路全体の長さである。長い昇降路では、昇降路内で繋いでいくガイドレールセグメントの数が多くなり、これらのセグメント間の継ぎ目の数が多くなる。ガイドレールセグメントの数が多いと、ガイドレールの全体の重量が増加する。このようにガイドレールセグメントの重量が増加する結果、昇降路内でガイドレールが撓んでしまう。また、ガイドレールセグメント間の継ぎ目によって、継ぎ目における不連続性が生じる。レールの僅かな撓みや数少ない継ぎ目の不連続性であっても、エレベータかごの横方向への加減速を生じて横方向の振動の原因となる。]
[0004] レールの欠陥がエレベータかごの乗り心地品質に与える悪影響を最小限のものとするために、ローラガイドアッセンブリは、一般に、サスペンションシステムおよびダンピングシステムを備えている。しかしながら、従前のローラガイドアッセンブリは、ダンピングのために必要な硬さとサスペンションに必要なクッション性とをバランスさせることが困難であった。このローラガイドのサスペンションとダンピングに加えて、従前のエレベータシステムは、一般に天然ゴム製のバンパを備えており、例えば、運転中にかごを安定させるために、かご枠とかごとの間に配設される。これらのバンパは、しばしば不適切な形で取付かつ調整され、エレベータかごにおける振動の悪化を招く。バンパの材料特性は時間経過に伴って劣化し、従って、定期的な交換が必要である。最後に、このバンパは、例えばかご枠からかごへと振動を伝達し、他の構成要素を加振して、システムに新たな騒音を付加してしまう。]
発明が解決しようとする課題

[0005] また、従前のエレベータシステムとして、ガイドレールの欠陥がエレベータかごの乗り心地品質に与える影響を低減するために、電磁的カプラを使用するものがある。しかし、電磁的カプラには、いくつかの欠点がある。電磁的カプラは、該カプラ内の電磁石を駆動する電源が失われると、機能しない。電磁的カプラは、運転中に余分な電気エネルギを消費し、このカプラを備えたエレベータシステムの質量の増加を招く。さらに、電磁的カプラは非常に高価であり、実際には、商用エレベータシステム用途では使用しにくい。]
[0006] 上記の電磁的カプラのような能動的な解決策に加えて、受動的な非接触永久磁石カプラを備えたエレベータシステムが提案されている。このようなカプラの一つが、「永久磁石騒音遮断器」という名称のPCT国際特許出願US2007/002433に記載されている。このPCT国際特許出願US2007/002433に記載されているような非接触磁石カプラは、ガイドレールの欠陥に起因する振動からエレベータかごを物理的に遮断し得る。この磁石カプラは、反発し合う対となった磁石の組を有し、これらが、例えばエレベータかごとかご枠との間あるいはかご枠とローラガイドとの間におけるカップリングを構成するように配置されている。]
[0007] 本発明は、エレベータシステムにおいて課題となっている上記のような問題のいくつかを解決することを目的としている。]
[0008] 本発明の利点および特徴は、添付図面に基づく以下の説明によってより明らかとなるであろう。]
課題を解決するための手段

[0009] 第1の構成要素と第2の構成要素との間で振動を減衰する装置は、上記第1の構成要素に接続されるように構成された受容部材と、この受容部材の内側に配置された第1の永久磁石と、上記受容部材の内側に上記第1の永久磁石と直列に配置された第2の永久磁石と、上記受容部材に摺動可能に取り付けられるとともに、上記第2の構成要素に係合するように構成された第1の端部ならびに上記受容部材の内側で上記第1の永久磁石に隣接した第2の端部を有する係合部材と、を備えている。上記第2の永久磁石は、上記第1の永久磁石の対面する磁極と反発し合う磁極を有している。]
[0010] 上記の一般的な記載ならびに以下の詳細な記載は、いずれも説明のための例示的なものであり、特許請求の範囲に記載された発明を制限するものではないことを理解されたい。]
図面の簡単な説明

[0011] エレベータシステムを示す図。
本発明の永久磁石ダンパの一実施例を備えたエレベータシステムを示す図。
かご枠とかご頂部との間の接続部に配置された図2のダンパの中の1組を詳細に示す斜視図。
図2および図3に示す永久磁石ダンパの一実施例の断面図。
図2〜図4の永久磁石ダンパと同様のダンパの永久磁石による斥力と磁石間の距離との関係を示すグラフ。
エレベータシステムにおける永久磁石ダンパの数および配置を変更してなる本発明の他の実施例を示す上面図。] 図2 図3 図4
実施例

[0012] 以下、図面において、同一もしくは同様の構成要素に対しては、同一もしくは類似した参照符号が用いられている。]
[0013] 図1は、エレベータシステム10を示し、牽引部材(例えば図示したようなケーブル、あるいはベルト)12と、かご枠14と、かご16と、ローラガイド18と、ガイドレール20と、を含んでいる。上記ケーブル12は、昇降路内で上記かご枠14とカウンタウェイト(図示せず)とに接続されている。かご枠14に取り付けられているかご16は、ケーブル12を介してかご枠14に伝えられる力によって、昇降路内を上昇および下降する。ローラガイド18はかご枠14に取り付けられており、ガイドレール20に沿ってかご枠14およびかご16を昇降路の上方および下方へ案内している。] 図1
[0014] ガイドレール20の欠陥は、昇降路内でかご枠14ひいてはかご16を動かし振動させることとなり、乗り心地品質に悪影響を与え得る。いくつかのファクタがかご16の乗り心地品質に影響を与える。前述したように、2つのファクタ、つまり、(a)昇降路の全長、これはガイドレール20のセグメントが撓む可能性に直接的に相関する、(b)ガイドレール20のセグメント間の継ぎ目が不連続となる可能性、がある。ガイドレール20の僅かな撓みや不連続性であっても、振動や騒音が引き起こされ、ローラガイド18およびかご枠14を通してかご16へ伝達される。]
[0015] 図2は、本発明の永久磁石ダンパ22の一実施例を備えたエレベータシステム10を示している。図2において、エレベータシステム10は、かご枠14と、かご16と、ローラガイド18と、ガイドレール20と、12個の永久磁石ダンパ22(図2には、8個が図示されている)と、を備えている。ダンパ22は、かご枠14に隣接して、かご16の頂部および底部に接続されている。かご16の頂部に接続されたダンパ22としては、例えば、3個のダンパ22のセットを2セット備え、かご枠14とかご16の頂部との間の2つの接続部に配置されている。各々のダンパ22は、これと整列している他のダンパ22と互いに相殺するように位置決めされており、これによって、ダンパの対を構成している。図示例では、かご16の頂部におけるダンパ22については、第1のセットの3個のダンパ22の中で第1のダンパ対が構成され、第2のセットの3個のダンパ22の中で第2のダンパ対が構成され、第1のセットの中の1つのダンパ22と第2のセットの中の1つのダンパ22とによって第3のダンパ対が構成されている。] 図2
[0016] 図3は、かご枠14の頂部とかご16の頂部との間の接続部に配置された3個のダンパ22からなる1セットの詳細を示す斜視図である。このダンパ22のセットは、1つのダンパ対22a,22bと残りのダンパ22cとを含み、上記ダンパ22cは、もう一方のセットのダンパ22の中の1つのダンパ22と対をなす。各々のダンパ対、例えば、図3のダンパ22a,22bは、例えばかご枠14とかご16との間の振動を1次元の中の2方向(例えば、前・後方向、左・右方向、上・下方向)で減衰するように、互いに逆向きに配置される。図2に示すように、ダンパ22は、ガイドレール20の欠陥に起因してローラガイド18からかご枠14さらにはかご16へと伝達されてくる振動を減衰するように構成されている。かご16とガイドレール20との間にダンパ22を配置することで、この実施例ではかご枠14とかご16との間に4カ所の接続部を備えているが、かご16はガイドレール20に起因する外乱から実質的に遮断される。例えば、図2に示すエレベータシステム10においては、ガイドレール20の僅かな撓みや不連続性の欠陥によって、ローラガイド18やかご枠14およびかご16がガイドレール20に沿って移動するに伴い、ローラガイド18ひいてはかご枠14の変位つまり振動が生じる。しかしながら、かご枠14とかご16との間のダンパ22によって、ガイドレール20に起因した振動がかご16に達する前に実質的に吸収されるので、かご16は、ガイドレール20の欠陥の悪影響を実質的に受けることがない。] 図2 図3
[0017] 図4は、永久磁石ダンパ22の一実施例の断面図であって、このダンパ22は、スリーブ24の形態をなす受容部材と、第1磁石26と、第2磁石28と、スリーブ24内で軸受されているプランジャ30などの係合部材と、ボルト32などのねじ部材と、Oリング34のような緩衝部材と、を備えている。このダンパ22は、ベース40に固定されているか、あるいは、ベース40と一体に形成されている。図3に示すように、このベース40ひいてはダンパ22は、第1の構成要素例えばかご16に、第2の構成要素例えばかご枠14に隣接して、(ボルトのようなファスナ42でもって)取り付けられており、かご16とかご枠14との間で振動を減衰するように構成されている。上記第1磁石26は、スリーブ24の内側に配置され、その一端がプランジャ30に隣接しているとともに、他端が第2磁石28に対面している。第2磁石28は、スリーブ24の内側に第1磁石26と直列に配置され、その一端がボルト32に隣接しているとともに、他端が第1磁石26に対面している。本発明の異なる実施例では、上記ボルト32を例えば調節ねじに置き換えることができる。第1,第2磁石26,28は、例えば略円柱形である。互いに対面する第1,第2磁石26,28の端部は、互いに反発する磁極を有する。例えば図4においては、第1磁石26のN極が第2磁石28のN極に対面する。他の実施例では、第1磁石26のS極が第2磁石28のS極に対面するように配置することもできる。プランジャ30は、第1磁石26に隣接して、スリーブ24に摺動可能に取り付けられている。本発明のいくつかの実施例においては、プランジャ30はエンジニアリングプラスチックから形成されている。例えば、プランジャ30は、ペンシルベニア州リーディング所在のクアドラントエンジニアリングプラスチックプロダクト社が製造しているNylatronのようなナイロンと二硫化モリブデン(MoS2)の組成物、あるいは、ドイツ国ウィルミントン所在のデュポン社が製造しているDelrinのようなアセタール樹脂、から製造される。ボルト32は、第2磁石28に隣接して、スリーブ24に調節可能に取り付けられている。このボルト32は、第1磁石26と第2磁石28との間隔を容易に調整できるように構成されている。さらに、図示はしていないが、第1,第2磁石26,28間の斥力によってボルト32がスリーブ24から抜け出ることがないように、ロック機構を設けるようにしてもよい。] 図3 図4
[0018] 運転中に、かご枠14の振動や変位によって、かご枠14がダンパ22のプランジャ30に接触する。プランジャ30のスリーブ24内への移動が第1,第2磁石26,28の反発し合う磁界によって抵抗を受けるので、ダンパ22は上記の振動や変位を減衰する。第1,第2磁石26,28のこの磁界による斥力は、両磁石の距離に比例し、従って、プランジャ30がスリーブ24内に押し込まれるほどダンパ22のダンピング作用が増大する。]
[0019] さらに、スリーブ24が導電性である実施例においては、第1磁石26の動きによって、導電性のスリーブ24内に渦電流が誘起されるように作用する。このスリーブ24内に誘起された電流は、それ自身の磁界を生成し、この磁界が第1磁石26の磁界と組み合わさり、これにより、第1磁石26を第2磁石28へ向かって押し続けるプランジャ30に対するダンパ22のダンピング作用が増大する。従って、ダンパ22の斥力は、第1磁石26がスリーブ24内で第2磁石28へ向かってプランジャ30により押し込まれるに従い、指数関数的に増大する。図5は、スリーブ24内に生成される磁界の累積的な作用を示している。具体的には、図5は、第1,第2磁石26,28の斥力(y軸)とスリーブ24内での第1,第2磁石26,28の距離(x軸)との関係のグラフを示している。] 図5
[0020] 図4において、第1磁石26、第2磁石28およびプランジャ30の間、およびダンパ22のダンピング力の外乱となるスリーブ24の内側でこれらを囲むように、空気バリア38を設けるようにしてもよい。スリーブ24内側の空気バリア38によって生じる空気圧ダンピング作用は、第1,第2磁石26,28を収容するキャビティの寸法を変更したり、スリーブ24内外の間に1つあるいは複数の孔を付加することによって、調整される。例えば、図4においては、スリーブ24が孔36を有し、その第1の開口端がスリーブ24の内側面に位置し、第2の開口端がスリーブ24の外側面に位置する。ダンパ22は、さらに、プランジャ30の移動量を物理的に規制するように構成されたOリング34を備えている。このOリング34は、図4に示すように、プランジャ30の軸部の周囲に配置され、かつプランジャ30の頭部とスリーブ24端部との間に位置する。代替的あるいは追加的に、スリーブ24内で第1,第2磁石26,28の間にOリングを配設するようにしてもよい。] 図4
[0021] 図4は、2つの永久磁石(26,28)を有するダンパ22の一実施例を示しているが、ダンパ22の他の実施例として、第1,第2磁石26,28と直列に1つあるいは複数の追加の永久磁石を備え、永久磁石ダンパ22のダンピング強度の調整に適応可能とすることもできる。2つの永久磁石(26,28)よりも多い個数の永久磁石をスリーブ24内に直列に備えた実施例においては、対となる磁石の対向面が互いに反発する磁極を有するように配置される。例えば、ダンパ22の1つの実施例は、直列に配置された3個の永久磁石を有し、第1の磁石のN極が第2の磁石のN極に対面し、第2の磁石のS極が第3の磁石のS極に対面し、従って、3個の磁石が(S−N)(N−S)(S−N)の形で互いに反発する磁極の構成となる。同様に、直列に配置された3個の永久磁石を備えた他の実施例では、第1の磁石のS極が第2の磁石のS極に対面し、第2の磁石のN極が第3の磁石のN極に対面し、従って、3個の磁石が(N−S)(S−N)(N−S)の形で互いに反発する磁極の構成となる。] 図4
[0022] 本発明の永久磁石ダンパには、種々の永久磁石を用いることができる。永久磁石は容易に入手可能であり、種々の形状、寸法、強度にできる。例えば、ネオジウム磁石などの希土類磁石は、本発明の実施例における使用に適している。ネオジウム磁石は、ネオジウム、鉄、ボロンの組み合わせ(NdFeB)からなり、円柱形、ウエハ形、リング形、球形、管状、その他の種々の形状、のものとして商業的に入手可能である。意図する用途に応じて、適性があれば、サマリウム・コバルト磁石を含む他の種々の形式の永久磁石を本発明の永久磁石ダンパに用いることができる。]
[0023] 本発明の永久磁石ダンパは、エレベータ産業以外においても適用可能である。例えば、本発明の実施例は、自動車の2つの構成要素間での振動減衰に適用できる。さらに、図2〜図4のダンパ22と同様の本発明の実施例は、2つの構成要素間における低い周波数でかつ振幅の大きな振動を吸収するように構成することで、ショックアブソーバとして機能し得る。] 図2 図3 図4
[0024] 図6は、本発明の他の実施例の詳細な上面図であって、これは、エレベータシステム10における永久磁石ダンパ22の数および配置を変更したものである。図6の実施例においては、エレベータシステム10は、かご枠14と、かご16と、このかご16とかご枠14との間を接続する8個のダンパ22と、を備えている。図2〜図4の実施例と比較して、4つの接続部(その1つが図6に示されている)の各々に、3個ではなく2個のダンパ22が設けられている。さらに、各ダンパ22のプランジャ30が、かご枠14に隣接して係合するのではなく、かご枠14に接続されている。特に、かご枠14とかご16との間で各接続部に2つのダンパ22が配置されており、プランジャ30とかご枠14との間では、共通の回転可能な接続点Aを備え、この接続点Aの反対側となるスリーブ24端部とかご16との間では、個別の回転可能な接続点B,Cを備えている。かご枠14と2つのダンパ22のプランジャ30との間の共通の回転可能な接続点Aは、例えば、かご枠14に接続されたシャックルと、2つのダンパ22をこのシャックルに回転可能に接続するクレビスピンと、からなる。] 図2 図3 図4 図6
[0025] 本発明の永久磁石ダンパおよびこのダンパを備えたエレベータシステムの実施例によれば、エレベータかごの乗り心地を改善するための従来の方法および装置に対し、いくつかの利点を有する。本発明による永久磁石ダンパの実施例は、2つの構成要素間に配置することで、これら2つの構成要素間の振動を実質的に吸収する。例えば、ダンパを2つのエレベータシステム構成要素の間つまりエレベータかごとガイドレールとの間に配置して、ガイドレールに起因した振動がエレベータかごに到達する前に、この振動を減衰することができる。さらに、永久磁石が直列に配置された実施例では、システムは完全に受動的なだけではなく、加わった荷重に対し直接的にかつ瞬時に作用し、つまり、一方の構成要素(例えばかご枠)が大きな振動に突然晒されたときに、この永久磁石システムが、対応して大きなレベルのダンピングを生成し、第2の構成要素(例えばかご)へ振動が伝達されることを確実に阻止する。]
[0026] 円柱形の永久磁石を直列に配置した本発明の実施例は、従来の電磁的デバイスのような能動的な解決策よりも簡素でかつ安価となり、いくつかの用途では、従来の受動的永久磁石構成よりも高い安定性を示す。さらに、エレベータシステムの用途では、かごおよびダンパの設定を改善することが可能である。かごを最初にその荷重計量装置上に取り付け、次いで、磁石ダンパを開放するとともに、かごとかご枠との間が適当な離間状態となるように調整する。かごのミスアライメントや荷重のアンバランスは、明らかな視覚的表示となる。かご枠に対するかごの位置は、例えば、ダンパに含まれるボルトの調整によって、短時間で調整できる。]
[0027] 以上の記載は本発明の説明のためのものであり、本発明の特許請求の範囲をいずれかの実施例に限定することを意図したものではない。例えば、本発明の永久磁石ダンパの実施例は、ダンパの特性の変更、例えばスリーブの材料の導電性の変更、スリーブの厚さや磁石が収容されるキャビティの寸法の変更、磁石の寸法、形状、個数の変更、空気バリヤやスリーブの孔の寸法の変更、Oリングから略円柱状弾性部材への緩衝部の形状の変更、などに適応した修正を含む。このように、本発明を特定の実施例に沿って詳細に説明したが、特許請求の範囲における本発明の範囲を逸脱することなく種々の修正や変更が可能である。]
[0028] 従って、明細書および図面は、説明のためのものであって特許請求の範囲を制限することを意図したものではない。当業者であれば、本発明の範囲内で他の実施例や修正が可能である。]
权利要求:

請求項1
かごと、このかごに接続されたかご枠と、このかご枠に対する上記かごの動きを減衰するように配置された複数の永久磁石ダンパと、を備えてなるエレベータシステムであって、上記永久磁石ダンパの各々は、第1の構成要素に接続された受容部材と、この受容部材の内側に配置された第1の永久磁石と、上記受容部材の内側に上記第1の永久磁石と直列に配置され、第1の永久磁石の対面する磁極と反発し合う磁極を備えた第2の永久磁石と、上記受容部材に摺動可能に取り付けられるとともに、第2の構成要素に係合するように構成された第1の端部と、上記受容部材の内側で上記第1の永久磁石に隣接した第2の端部と、を有する係合部材と、を備えていることを特徴とするエレベータシステム。
請求項2
上記かご枠に接続される少なくとも1つのガイド部材をさらに備え、上記永久磁石ダンパは、かごとこの少なくとも1つのガイド部材との間で振動を減衰するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
請求項3
上記第1の構成要素は、かごとかご枠の一方であり、上記第2の構成要素は、かごとかご枠の他方である、ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
請求項4
上記複数の永久磁石ダンパは、かご枠に隣接してかご頂部に取り付けられた3対の永久磁石ダンパを含むことを特徴とする請求項3に記載のエレベータシステム。
請求項5
上記複数の永久磁石ダンパは、かご枠に隣接してかご底部に取り付けられた3対の永久磁石ダンパを含み、永久磁石ダンパの対の各々における2つの永久磁石ダンパが、かごとかご枠との間で2つの対向する方向において振動を減衰するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載のエレベータシステム。
請求項6
上記受容部材はスリーブであり、上記係合部材は、このスリーブ内に軸受されたプランジャであることを特徴とする請求項3に記載のエレベータシステム。
請求項7
上記プランジャの反対側となる上記スリーブの端部が上記かごに回転可能に接続され、上記プランジャの第1の端部が上記かご枠に回転可能に接続されている、ことを特徴とする請求項6に記載のエレベータシステム。
請求項8
上記複数の永久磁石ダンパは、かご頂部とかご枠との間に接続された2対の永久磁石ダンパを含む、ことを特徴とする請求項6に記載のエレベータシステム。
請求項9
上記複数の永久磁石ダンパは、かご底部とかご枠との間に接続された2対の永久磁石ダンパを含み、この永久磁石ダンパの対の各々における2つの永久磁石ダンパは、プランジャとかご枠との間における共通の回転可能な接続点と、プランジャの反対側となるスリーブ端部とかごとの間における個別の回転可能な接続点と、を備えることを特徴とする請求項8に記載のエレベータシステム。
請求項10
上記複数の永久磁石ダンパの各々は、さらに、プランジャの反対側でスリーブに調整可能に接続されたねじ部材を有し、このねじ部材の端部は、スリーブの内側で上記第2の永久磁石に隣接している、ことを特徴とする請求項6に記載のエレベータシステム。
請求項11
上記ねじ部材の上記端部が上記第2の永久磁石に接続されていることを特徴とする請求項10に記載のエレベータシステム。
請求項12
上記複数の永久磁石ダンパの各々は、さらに、スリーブに対するプランジャの移動を規制するように構成されたOリングを有し、このOリングは、プランジャの軸部の周囲に配置され、かつプランジャが摺動可能に接続されるスリーブ端部とプランジャの頭部との間に位置している、ことを特徴とする請求項6に記載のエレベータシステム。
請求項13
上記スリーブは少なくとも1つのオリフィスを有し、その第1の開口端がスリーブの内側面に位置し、第2の開口端がスリーブの外側面に位置することを特徴とする請求項6に記載のエレベータシステム。
請求項14
上記複数の永久磁石ダンパの各々は、さらに、受容部材の内側で上記第1,第2の永久磁石と直列に配置された1つあるいは複数の追加の永久磁石を備えていることを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
請求項15
上記複数の永久磁石ダンパの各々は、さらに、受容部材に対する係合部材の移動を規制するように構成された緩衝部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
請求項16
上記緩衝部材がOリングであることを特徴とする請求項15に記載のエレベータシステム。
請求項17
受容部材内で一方あるいは双方の永久磁石が動いたときに渦電流が生じるように、受容部材が導電性材料から構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
請求項18
上記第1,第2の永久磁石の少なくとも一方は円柱状であることを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
請求項19
第1の構成要素と第2の構成要素との間で振動を減衰する装置であって、上記第1の構成要素に接続された受容部材と、この受容部材の内側に配置された第1の永久磁石と、上記受容部材の内側に上記第1の永久磁石と直列に配置され、第1の永久磁石の対面する磁極と反発し合う磁極を備えた第2の永久磁石と、上記受容部材に摺動可能に取り付けられるとともに、上記第2の構成要素に係合するように構成された第1の端部と、上記受容部材の内側で上記第1の永久磁石に隣接した第2の端部と、を有する係合部材と、を備えていることを特徴とする装置。
請求項20
さらに、受容部材の内側で上記第1,第2の永久磁石と直列に配置された1つあるいは複数の追加の永久磁石を備えていることを特徴とする請求項19に記載の装置。
請求項21
上記係合部材の反対側となる上記受容部材の端部が上記第1の構成要素に回転可能に接続され、上記係合部材の第1の端部が上記第2の構成要素に回転可能に接続されている、ことを特徴とする請求項19に記載の装置。
請求項22
さらに、係合部材の反対側で受容部材に調整可能に接続されたねじ部材を有し、このねじ部材の端部は、受容部材の内側で上記第2の永久磁石に隣接している、ことを特徴とする請求項19に記載の装置。
請求項23
さらに、受容部材に対する係合部材の移動を規制するように構成された緩衝部材を備えていることを特徴とする請求項19に記載の装置。
請求項24
上記緩衝部材がOリングであることを特徴とする請求項23に記載の装置。
請求項25
受容部材内で一方あるいは双方の永久磁石が動いたときに渦電流が生じるように、受容部材が導電性材料から構成されていることを特徴とする請求項19に記載の装置。
請求項26
上記第1,第2の永久磁石の少なくとも一方は円柱状であることを特徴とする請求項19に記載の装置。
請求項27
上記受容部材はスリーブであり、上記係合部材はプランジャである、ことを特徴とする請求項19に記載の装置。
請求項28
さらに、スリーブに対するプランジャの移動を規制するように構成されたOリングを有し、このOリングは、プランジャの軸部の周囲に配置され、かつプランジャが摺動可能に接続されるスリーブ端部とプランジャの頭部との間に位置している、ことを特徴とする請求項28に記載の装置。
类似技术:
公开号 | 公开日 | 专利标题
EP0767321B1|2001-12-12|Dynamic vibration absorber
WO2017135506A1|2017-08-10|변위제어용 엘라스토머 댐퍼
DK3180542T3|2019-02-11|Magnetic dumps for vibration absorber
FI124242B|2014-05-15|Arrangement for attenuating transverse oscillations of a rope member attached to an elevator unit and elevator
TW587135B|2004-05-11|Vibration damper using magnetic circuit
EP1262439A2|2002-12-04|Vibration damping apparatus for elevator system
ES2334488T3|2010-03-11|Dispositivo de reduccion de la oscilacion de un cable.
Bae et al.2009|Modeling and experiments on eddy current damping caused by a permanent magnet in a conductive tube
JP2005350267A|2005-12-22|磁石ユニット、エレベータ案内装置、及び秤量装置
RU2302566C2|2007-07-10|Резиновый виброизолятор
US6131704A|2000-10-17|Elevator rail brake
KR20060056387A|2006-05-24|제진 방법 및 장치
US5492312A|1996-02-20|Multi-degree of freedom magnetorheological devices and system for using same
JPH0646058B2|1994-06-15|Device for damping vibration transmission from a vibration source to a support structure
US6035980A|2000-03-14|Magnetic spring having damping characteristics and vibration mechanism having same
CN103047346B|2014-06-11|滚动关节轴承角度解耦的磁浮零刚度隔振器与隔振系统
JP5658357B2|2015-01-21|ロープの揺動を軽減させるエレベータシステム
JP2010064862A|2010-03-25|エレベータの電磁式緩衝装置
US7628256B2|2009-12-08|Device for amplitude-dependent damper
CN104930113B|2016-06-29|一种抗冲击型主被动混合隔振器
US9343948B2|2016-05-17|Linear actuator
EP0350582A1|1990-01-17|Vorrichtung für Schwingungsdämpfung an Aufzugskabinen
EP2078881A2|2009-07-15|Levitation type support unit
US10661399B2|2020-05-26|Single-drive rigid-flexible coupling precision motion platform and realization method and application thereof
US8215607B2|2012-07-10|Damping device of stay cable
同族专利:
公开号 | 公开日
EP2495209B1|2013-10-02|
JP5530365B2|2014-06-25|
HK1149737A1|2011-10-14|
ES2388565T3|2012-10-16|
CN101878176B|2014-02-05|
EP2495209A1|2012-09-05|
US20100236872A1|2010-09-23|
CN101878176A|2010-11-03|
US8905197B2|2014-12-09|
EP2227430B1|2012-06-06|
WO2009070141A1|2009-06-04|
EP2227430A1|2010-09-15|
ES2432518T3|2013-12-04|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
JPS583817Y2|1976-08-06|1983-01-22|||
JPH02175585A|1988-11-03|1990-07-06|Otis Elevator Co|Elevator car mounting structure|
JPH0434246A|1990-05-29|1992-02-05|Yoshiya Kikuchi|Permanent magnet shock absorber|
JPH07145838A|1993-11-25|1995-06-06|Onkyo Corp|防振支持装置|
JPH07301269A|1994-04-28|1995-11-14|Masateru Niimura|スプリング装置|
JPH08131480A|1994-11-08|1996-05-28|Delta Kogyo Co Ltd|防振用の磁気ダンパおよび磁気ダンパを用いた車載防振ベッド|
JPH09184539A|1996-01-04|1997-07-15|Yoshikazu Tsuchiya|磁石クツション|
JP3051758U|1998-02-23|1998-09-02|小林孝|車両類の緩衝装置兼用発電機|
JP2007217089A|2006-02-15|2007-08-30|Mitsubishi Electric Corp|エレベータの制振装置|JP2016008140A|2014-06-26|2016-01-18|東芝エレベータ株式会社|エレベータの据付調整装置|JPS5918182Y2|1979-02-02|1984-05-26|||
JPS583817A|1981-06-30|1983-01-10|Toyoda Chuo Kenkyusho Kk|Manufacture of expansible vermiculite shape|
AU584067B2|1983-09-09|1989-05-18|Johns Perry Industries Pty. Ltd.|Lift guidance system|
JP2644893B2|1989-07-19|1997-08-25|トキコ株式会社|炭素量測定装置|
JPH07215634A|1994-02-03|1995-08-15|Hitachi Building Syst Eng & Service Co Ltd|エレベーターかご室床の浮上装置|
JPH11141602A|1997-10-31|1999-05-25|Mitsubishi Motors Corp|ショックアブソーバ|
FI108024B|1997-11-06|2001-11-15|Kone Corp|Hissin johdekenkä|
DE19840244A1|1998-09-03|2000-03-30|Burgmann Dichtungswerk Feodor|Stoß- und Schwingungsdämpfer, insbesondere zur Aufhängung von Abgasanlagen von Kraftfahrzeugen|
JP4270657B2|1999-07-06|2009-06-03|東芝エレベータ株式会社|エレベータ案内装置|
JP2001165239A|1999-12-07|2001-06-19|Kato Spring Works Co Ltd|ダンパーユニット|
JP2002274769A|2001-03-16|2002-09-25|Mitsubishi Electric Corp|エレベーターかご|
JP2002356287A|2001-05-31|2002-12-10|Mitsubishi Electric Corp|エレベータの制振装置|
US20030102613A1|2001-11-30|2003-06-05|Alves Goldino Sousa|Elevator noise and vibration isolation system|
US20040012168A1|2002-07-19|2004-01-22|Martinrea International Inc.|Suspension system with magnetic resiliency|
JP4500767B2|2003-06-20|2010-07-14|オーチスエレベータカンパニーOtisElevatorCompany|反発磁力を用いたエレベーターのアクティブサスペンション|
JPWO2006033135A1|2004-09-21|2008-05-15|三菱電機株式会社|エレベータ用緩衝装置|
TWI344018B|2005-07-01|2011-06-21|Hon Hai Prec Ind Co Ltd|Optical filter|
JP2007046287A|2005-08-09|2007-02-22|Bridgestone Corp|緩衝装置|
KR100843333B1|2008-01-09|2008-07-03|주식회사 예일엠앤씨|공중부양 방식의 지지유닛|CN101588984B|2007-01-29|2013-08-28|奥蒂斯电梯公司|永磁体噪声隔离装置|
US10669125B2|2017-05-15|2020-06-02|Otis Elevator Company|Elevator rope guide system|
法律状态:
2010-09-15| A621| Written request for application examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100705 |
2012-04-11| A977| Report on retrieval|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120411 |
2012-04-18| A131| Notification of reasons for refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120417 |
2012-07-18| RD04| Notification of resignation of power of attorney|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20120717 |
2012-07-18| RD02| Notification of acceptance of power of attorney|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20120717 |
2012-07-18| A601| Written request for extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20120717 |
2012-07-25| A602| Written permission of extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20120724 |
2012-08-18| A601| Written request for extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20120817 |
2012-08-27| A602| Written permission of extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20120824 |
2012-09-21| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120911 |
2013-03-13| A131| Notification of reasons for refusal|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130312 |
2013-06-12| A601| Written request for extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20130611 |
2013-06-19| A602| Written permission of extension of time|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20130618 |
2013-07-09| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130708 |
2014-03-27| TRDD| Decision of grant or rejection written|
2014-04-02| A01| Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140401 |
2014-04-24| A61| First payment of annual fees (during grant procedure)|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140418 |
2014-04-25| R150| Certificate of patent or registration of utility model|Ref document number: 5530365 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
2017-04-04| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
2018-04-10| R250| Receipt of annual fees|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
2019-04-25| LAPS| Cancellation because of no payment of annual fees|
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
[返回顶部]